AI/IT事業の強化に向けた組織変更の件

　SREホールディングス株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：西山和良）は、このたび本部制を導入し、AI/IT関連事業の強化に向けた組織変更を行いましたのでお知らせ致します。まず、本部制に関しては、以下の二つの本部によって不動産事業とAIクラウド＆コンサルティング事業というカテゴリーに分け事業を進めて参ります。

不動産事業本部	取締役本部長	河合通恵
AIクラウド＆コンサルティング事業本部	取締役本部長	角田智弘
	執行役員副本部長	青木和大

■AI/IT事業の組織変更について

　これまでAIソリューション事業グループは、不動産価格推定エンジンなどの月額課金型AIクラウドサービスと、個別企業に対してテーラーメイドAIを提供するAIコンサルティングサービスの２つを進めてきました。同時にITプラットフォーム事業グループも、一部おうちダイレクトC2Cサービスのような一般消費者向けのサービスを提供しつつも、主力領域は他の不動産仲介業者様に対する月額課金型不動産クラウドサービスに移行しています。その提供サービスはITに限定されたソリューションではなく、IT×AIクラウドソリューションになっており、つまり両グループでAI適用をそれぞれ進めている状況でした。そこでITプラットフォームへのAI技術適用を更に効率的に推進すること、開発および商品化リソースの統合による体制強化を図ること、これらを目的に両グループを組織統合し、新たに「AIクラウド＆コンサルティング事業本部」を設立します。

　従来のITプラットフォーム事業グループでは、すでにいくつかのAI導入が進展しておりますが、更にそれを加速し、AIソリューション事業グループとして提供してきたAIクラウドサービスとのシナジーを高めるため、両事業グループにあったクラウドサービス組織を事業本部の下に「クラウドソリューション部」として一本化します。これによりAIを主軸として統合された企画・事業戦略・営業戦略を行い、全産業に向けたAIクラウドソリューションを事業展開する体制となるため、更なるサービス商品力アップ・販売力アップ・商品のクロスセルが実現可能になります。

　更に、ITプラットフォーム事業がAIを活用したプラットフォームに進化していくことに伴い、ITプラットフォームとAIソリューションそれぞれの部隊に分かれていたソフトウェア・AIアルゴリズム開発体制を、同本部の直下に「AI＆ITデベロップメントチーム」として組成し、統合します。これにより、AIによって高度化したITプラットフォーム構築の機動性・効率性が向上し、さらなる事業拡大に向けての基盤構築が可能になるとともに、全社のエンジニアリングリソースの強化が実現されます。

　また、機械学習をベースとしたデータ分析(PoC 注）事業にて拡大してきたAIコンサルティング事業の更なる展開として、PoCの結果に基づき生成されたAIアルゴリズムを各サービスに組み込むためのシステムコンサルティング事業およびシステムインテグレーション事業、またその後のアルゴリズムライセンス事業へと発展させて参ります。これを実現するために、同本部の直下にコンサルティングとデータ分析の専門性を持つ「AIコンサルティングチーム」を組成します。AIソフトウェア・クラウド開発の専門性を持つ、「AI&ITデベロップメントチーム」との連携により、AIコンサルティング事業の更なる拡大、また、AIコンサルティング事業の売上・利益向上にも寄与して参ります。

注　Proof of Conceptの略称でAI適用に関して理論の実用化が顧客に対して可能であることの実証を行います

■不動産事業の組織変更について

　従来の個人向けの不動産売買仲介業務を中心とする不動産流通事業に関しては、「住宅コンサルティング1部」と「同２部」を設置し、またAIFLAT等収益型新築マンションの販売を担ってきたアセット事業に関しては、これまでの事業を継承する「デベロップメントビジネス部」とし、新たな事業展開を図る「インベストメントビジネス」部を設置します。
　不動産事業本部については不動産流通領域についてはリテール領域だけではなく、金融商品取引業（第二種）の登録を通じて大型商業不動産領域における仲介業務のケイパビリティも獲得したことで、収益の規模と収益率の改善を目指して参ります。またアセット事業領域におけるAIFLAT事業については一定のボリュームに関する規律を保って継続しつつも、インベストメントビジネス部の設置をきっかけにオフバランスビークルの組成準備をさらに加速し、将来的なREITの組成、アセットリスクをミニマイズしたフィービジネスである、アセットマネジメント事業を中核とした事業運営を目指して参ります。この過程においては、リアル不動産事業とエンジニアが同居し、日々のすり合わせの中で実用性のともなった不動産系AIソリューションの企画・商品化、内部適用と外販という当社の強みであるモデルも、両事業本部一丸となって進めていくことになります。

　当社は、これらの組織変更により、従来のAIソリューション事業グループとITプラットフォーム事業グループはひとつの本部として強化と効率化を実現し、クラウドサービスとコンサルティングサービスの拡大を期待すると共に、不動産事業についてもリスクを低減した収益率の高いビジネスモデルへ進化していくことが期待されます。そして両本部の連携により、これまで以上に、『AI×リアル』ソリューション事業の発展と拡大を目指して参ります。